「日本世代間交流学会」設立の背景と目的

1. いま、子ども・青年・中年世代・高齢者の生活が危うくなっています。

かつて子どもは、多くの兄弟姉妹、祖父母に囲まれて成長しました。子どもといえども家族の中で役割を持ち、家事を担っていました。でも今は、兄弟姉妹の数は急激に減少し、祖父母との同居も急速に減少し、家族の中での人間関係が希薄化し学校生活が中心となり、家庭生活も勉学本位となっています。一方高齢者も高齢夫婦世帯や単独世帯が急増しており、生活の個人化と孤独化が進んでいます。

2. 子ども・青年・中年世代・高齢者を取り巻く環境が悪化し、人間発達を阻害しています。

都市化・過疎化の急激な進展の中での子どもや高齢者の生活はおびやかされています。
日本では、1950年代以降、高度成長とそれに続くバブル経済に象徴されるように、経済的な繁栄を目指して、都市への人口集中と地方の過疎化が進み、能率や効率が優先される都市生活の中で、家族や地域のあり方が大きく変化してきました。単独世帯化、核家族化や少子高齢化の進展に伴って、家族関係が変化し、地域社会の崩壊が危ぶまれ、子ども・青年・中年世代・高齢者の生活が個別化しています。
家庭、居住環境、地域社会、学校、まち、メディアなど、子どもをはじめ青年・中年世代・高齢者を取り巻く環境が大きく変化してゆく中で、環境の変化があらゆる世代に影響を与えています。あらゆる世代を取り巻く家族や地域環境と人間発達との関係についての科学や学問を確立させる必要があります。あらゆる世代が健康に生活出来る地域社会を構築するための海図が必要です。

3. あらゆる世代が交流できる家族、地域、学校、文化、職場、マスコミ、国
-実践者と研究者が連携する学際的な総合科学-

あらゆる世代が心身ともに健全に育つことが出来る家庭や地域を作り出すことは社会全体に課せられた責務です。
この責務を果たすために、学問の領域を超えて、あらゆる世代を取り巻く問題に関心や係わりのある研究者や実践者が集い、共に研究し、提言をし、実践してゆくなかで、あらゆる世代の健康と人間発達に寄与する総合科学を確立し、あらゆる世代のためのよりよい家族や地域社会を実現することが、『日本世代間交流学会』の目的です。
また、世界各国において、子ども・青年・中年世代・高齢者を取り巻く生活環境は異なっていますが、あらゆる世代の健全な人間発達とその地域作りは共通の課題であり、各国の研究者や実践者が連携して研究や実践の上で協力し合うことが重要であるので、そういった機会を本学会が提供していきたいと考えています。
子ども・青年・中年世代・高齢者が交流出来る豊かな家族、地域、国ひいては世界を実現することに関心を持っておられるすべての方々の参加をお待ちしております。